当時4歳の我が家の子供が、受け口(反対咬合)だと気付いたのは3歳の乳幼児検診の時。
保育園の歯科検診や乳幼児健診以外で、定期的に歯医者で見てもらうという習慣が我が家にはなく、それまでそんな診断がある事すら知らなかったんです。
受け口の治し方や矯正の効果などいろいろネットで調べてましたが、歯医者のホームページ(成功例のみ)以外の情報が少なかったので、我が子の矯正を始めるまでの経緯や、マウスピース「プレオルソ」をした効果の経過などをまとめてみました。
子供さんの受け口の治し方で悩まれている方の参考になればと思います!
3歳検診で受け口(反対咬合)の疑いありと診断され、近所の歯医者を受診するも・・・
考えてみると受け口の人はたまに見かけるけど、あれは遺伝的なもので『顎がしゃくれている』という認識しかなかった私たち夫婦。
こんなにかわいい息子が、成長とともに猪木みたいなしゃくれになるの?と思うと、気が気じゃなく、健診後、さっそく歯医者の予約を取りました。
すぐに何かしらの処置が始まるものと思い込んでいた私たちですが、
「確かに今の時点では反対咬合だが、矯正するにしても今はそのタイミングじゃない。
成長の過程で治ってくる場合もあるから、5歳(6歳だったかな?)くらいまで経過観察で。」
という先生の意外な診断に、少々肩透かしをくらった気分でした。
まあ歯科医が見てそう言うんだから、そんな大事じゃなかったんだと安心してました。
4歳を過ぎたあたりから再び心配になり、ネットでいろいろ検索した結果・・・ガーン!
5歳までは大丈夫と思って油断していたおバカな私たち夫婦ですが、4歳過ぎたあたりから、
「なんか受け口目立ってきてない?!」
って事に気づき、ようやくネットでいろいろ調べ始めました。
そこで読んだのがこの記事!
「3歳ごろ治療をするか、永久歯の交換まで待つか、二通りの考え方があります。私は乳歯列の完成後、聞き分けができてくる3歳を目途に早期に治療した方が良いと考えています。」
「不正咬合の治療については、いつ、どのような術式で、開始する事が、最善の方法であるか、古くから議論のあるところです。とりわけ、反対咬合症例には、低年齢時期から、健診あるいは、臨床の場面に於いて遭遇する機会が多いものです。しかし、医療現場では必ずしも、一致した見解を、患者サイドに示しているとはいえないのが、現実です。時に、明確な根拠を持てぬまま、経過観察を勧めていることも、多いのではないかと思われます。」
引用:中沢歯科医院HP「乳歯列反対咬合 早期初期治療について」
http://www.nakazawashika.com/mueshield.html
抜粋していてるので、上記ページを読むともっと分かりやすいのですが、要するにこの先生が言いたいのは
「経過観察する歯科医もいるけど
できるだけ早く治療したほうがいいと思うよ!」
といううことだと理解しました。
・・・・・
しょえーっっっ!!!
そんな意見があるなんて、寝耳に水です。
さてどうしたものか・・・
受け口が矯正できるという魔法のアイテム「ムーシールド」について電話で問い合わせてみたら・・・
「ムーシールド」というマウスピース矯正について、前回の事で初めて知りました。
この他にもいろいろ調べたんですが、とにかく小さい頃だとこのマウスピースの矯正で治る確率が高いという事を知ったので、とりあえずこれができる歯科医院を探して、詳しい先生から直接話を聞いてみようじゃないかという事になったわけです。
前回、あまり深く考えず近くの歯医者にいって、
「歯医者の先生の診断だから大丈夫」
と勝手に思いこんでしまった事も反省しつつ、今度は小児矯正歯科で評判のいいところネットで検索。
通える範囲内で、3つのよさげな歯科医院に目星をつけ、ムーシールドの取扱いの有無と費用面での問い合わせ電話しました。
- 歯科医院①:ムーシールドの取扱いはあるけど、費用などについてはまず来て相談してもらってからの話。(とにかく一回来いよって事)
- 歯科医院②:ムーシールドが5万円+消費税で、月1回の経過観察の受診に3,000~5,000円ほど。(受診して見せてくれたらもっと詳しく話できますよって感じ)
- 歯科医院③:小児にはムーシールドより「プレオルソ」を勧めていて、プレオルソが15,000円+着手料49,800円、3週間に1回程度、経過観察の受診に1,000円程度。(その他にもいろいろ丁寧におしえてくれた。)
矯正なので費用は保険のきかない自由診療。料金は歯科医院によって違います。同じく子供が受け口矯正をしたという知り合いは、ムーシールド25,000円を買い切りで、その後は経過観察なしという人もいました。その人は大阪(その中でも安いところを探したらしい)、高知ではそこまで安い歯科医院の情報なくて。土地によって相場も違ってくるので、費用的にはあまり参考にならないかもしれません。
・・・ということで、
歯科医院①→費用が決まってるのか人見て変えるのか知りませんが、不親切な感じが伝わってきたので、却下!
歯科医院②と歯科医院③、この2つの歯科医院に話を聞きに行くことに決めました!
以前と違う2つの歯科医院を受診!やはり人によって見解は違う?!
歯科医院③
まず、一番電話で親切に教えてくれた歯科医院③を受診しました。
一通り息子の歯の様子を見た先生(30代半ば位)は
- できるだけ早めに矯正してあげたほうがいい
- (電話でも言っていた通り)やるとしたらプレオルソの方を勧める
- 遺伝性のものだと難しい事がある(下あごを出すクセから受け口になることもあるとかで)
- でもまだ骨の形が変わっている時期なので進行を抑える可能性はある
- 1年位を目途に使用してみる
- 本人と親御さんのやる気と根気が大事
- 変化がみられないなら、ワイヤーや骨(あご?)を削る手術などの方法もある
など、いろいろ詳しく説明してくれました。
うちの子は遺伝っぽい要素もあるらしく、けっこう難しいかもしれないけどやる価値はあると。でも高いお金をかけてやったとしても、100%これだけで治るとは限らないから、そこは理解してやってもらいたいという事でした。
歯科医院②
歯科医院③でお願いすることにほとんど心は決めていたのですが、もう一つ受診したのは前回の反省点も活かして、セカンドオピニオンとして、2人くらいの専門医に話を聞いた方がいいと思ったのもあります。
それよりも、「受け口 矯正」と検索するとムーシールドの事ばかり出てきて
「ムーシールドの方が主流なのかな?」
という思いもあり、ムーシールドで矯正症例がある先生の話も聞いてみたかったという理由もあります。
同じく一通り息子の歯の様子を見た先生(少々ご年配)は
- 4歳だからまだ先でもいい気はするけど
- 本人のやる気がないとなかなか難しい(受診のとき成長痛でグズってた・・・)
- でもムーシールドやると多分治るんじゃないかな
というふうに、そこまで切迫した状況じゃない風ないいまわしで
「親御さんがやるというならやるけどどうしますか?」
的な感じでした。
実際診てもらった3人の先生と、ネット上の先生、合計4人の先生の意見を総合すると、
2人はまだ先でもいいんじゃない派
2人はできるだけ早くしましょう派
で、やはり同じ歯科医師でも見解はそれぞれ違うんだなという事が、改めてわかりました。
悩んだ結果・・・、歯科医院③で「プレオルソ」矯正するに決定!
わたし的には、受診する前から矯正することは決まってたんですが、ムーシールドとプレオルソ、どちらを選ぶにしても高いので、どちらですべきかというのを悩んでしました。
でも最初に行った歯科医院③の若い先生の方が勉強熱心な感じも伝わってきて、「プレオルソ」で矯正することに決めたのです。
「ムーシールド」と「プレオルソ」どう違う?
使用方法や用途についてはほとんど変わりないが、一番違うのは形状。
プレオルソ・・・シリコンに近い素材で柔らかいので違和感が少ない
ムーシールド・・・プラスチックのように硬いから違和感を感じやすい
と先生は言ってたような気がします。
今回更に調べてみると、以下のような記事もありました。
【プレオルソの登場】岡山県の大塚矯正歯科院長の大塚淳氏が15年かけて考案した“プレオルソ”は、 ムーシールドで期待通りの結果が出せなかった多くの歯科医師が注目しております。日中の1~2時間と就寝中にマウスピースをつけることで反対咬合以外の不正咬合にも対応可能です。
・軽度の反対咬合が3~6ヶ月で改善
(しかもムーシールドの改善率をはるかに上回る結果が出ております)引用:ルトゥール歯科診療室HP「ルトゥール歯科診療室の小児矯正」
http://www.retour-dental.jp/dental_care/child.html
※引用文以外にも、2つの特徴や違いについて分かりやすく書かれていたので、もっと詳しく知りたい方は上記ページを参照してください。
これを読んで、
プレオルソにしておいて良かった~!
と思いました。
プレオルソを使って受け口は治ったのか?効果のほどは・・・
お待たせしました!
ではプレオルソでマウスピース矯正を始めてから、我が子の受け口がどう変化していったのかを画像で確認してみてください。
矯正前
おもっきり下の歯が上の歯にかぶさってるのが分かりますね。
わざと下あごを出してるようにも見えますが、そうではないんです。普通の人は頑張ってもきっとこんな風になりません。
鏡みながらダー子もやってみましたが、頑張って出してもこんな歯にはならなかった
矯正から1週間後
毎晩プレオルソを使用しながら寝ました。最初は違和感あったようですが、そのうち慣れてきます。
1週間でだいぶ変わったの分かりますか?
まだ下の方が多少かぶさってはいますが、1週間前より上と下の歯の段差がなくなってきました。
「頑張って上と下の歯を合わせるようにイーってしてみて」って言っても全然できなかったんですよー。
あれを短期間付けただけで…これは期待できるかも!
矯正から2週間後
ますます良くなった2週間後。
横から見ても上下のズレがほぼ無くなって、同じくらいの位置にきてるのが分かりますよね。
上の歯が下の歯より前になるまで、あともう一歩!って感じです。
実はこのあと一歩がけっこう長かった!
ここまであれよこれよと良くなってきたので、もしかして1か月くらいで治るんじゃ?なんて淡い期待を抱いていたんですが、この「上と下が同じくらい」でピタッと動きが止まってしまいました。
プレオルソではここまでか…と思いながら、頑張って毎日つけ続けたある日…
矯正から2ヶ月と20日後
ついに上の歯の方が前に出ましたー!
3か月前が嘘のように、ほとんどの上の歯が下の歯にかぶさっております!
うーん長かった。いや普通のワイヤーとかの矯正に比べたら短いんだけれでも。
「たまには何もなしで寝たい」
という子供を説得しながらつづけた毎日。いや分かる!なんかくわえて毎日寝るのはさぞやうっとうしかったでしょう。
いやいや、こんなに良くなって良かった!
うちの子頑張りましたー!
先生からもう大丈夫!とお墨付きをもらったのは…
約3カ月後、先生から
「もう大丈夫!」
という言葉をもらい、通院完了!
マウスピースはそれまでのように毎日絶対はつけなくてもいいけど、できるなら着けて寝たほうがいいよとのことでした。
また、まだまだ成長の過程でもしかして戻ることもあるかもしれないので、定期的にはみせに来てねって。
病院で最初に話を聞いたときは、ワイヤーや手術の可能性の話もされて、けっこうビビらされたので、こんなにすんなり治ると思ってなかった分、本当にホッとしました。
まとめ
受け口の治療について、早い方がいいのか、そんなに急がなくてもいいのか、先生によって意見は違っていたけれど、私個人としては早めにやって良かったなって感じました。
とにかく、気になる費用や治療のすすめ方、また子供が行きやすい雰囲気かどうか、歯科医院によっていろいろちがうので、いくつかピックアップして話を聞いてみることをお勧めします。
今回はここまで!